別居による婚姻関係の破綻、何年で認められるか

別居による婚姻関係の破綻は、別居何年程度で認められるのでしょうか。
これについては、法令上は明確な基準が示されているわけではありませんし、これまでの判例を見て無条件に「○年です。」とお答えできるものでもないのが実情ですが、今回は東京地裁の参考になる裁判例(東京地裁平成23年6月30日判決)を見てみたいと思います。

事案の概要

妻Xは平成3年4月に夫Aと結婚し、子ども3人をもうけましたが、平成16年以降夫の女性Bとの交際が発覚し別居となりました。ただし、夫は子どもらの家族行事などを通じた交流がありました。
別居から5年あまり経過した平成21年11月ころ、夫は女性Bと別れるとともに、さらに別の女性Yとの交際を開始し不貞関係を持つに至りました。
本件では、夫Aと女性Yの不貞行為があった当時、妻Xと夫Aとの婚姻関係が既に破綻していたのかどうかが問題となりました。

妻Xと女性Yそれぞれの主張

妻Xは、別居期間は長期間ではなく、家族行事を通じた夫Aとの交流もあったとして婚姻関係はいまだ破綻していないと主張しました。 一方の女性Yは、夫Aとの交際開始時点で別居期間は既に相当長期間に及んでいる上、夫Aと妻Xとの別居開始後の交流は家族行事等を通じた交流などに限られており、夫婦関係が修復には向かっていなかったと主張しました。

裁判所の判断

まず、裁判所は夫Aと女性Yとの交際開始を平成21年11月ころと認定しました。
その上で、5年余りという長期にわたる別居の事実を考慮し、既に妻Xと夫Aとの婚姻関係は破綻していると認定し、別居後妻Xと夫Aは家族行事等を通じて交流していたものにすぎないから、これをもって夫婦関係が修復に向かっていたものとはいいがたいと認定しました。
最後に、その他特段の事情も認められないため、女性Yは妻Xに対し、不貞行為に基づく不法行為責任を負わないと判断しました。

メモ

一般的には4~5年程度の長期の別居になると婚姻関係破綻の事実の認定を覆すのは難しいところでしょう。
これを覆すためには、夫婦が交流を続けており夫婦関係が修復に向かっていたことの主張立証が必要になりますが、それには本裁判例のように家族行事を通じて交流していたというだけでは不十分で、夫婦が二人だけで交流していた、あるいは夫婦関係の修復に向け双方前向きに協議を続けていた、などの主張立証が必要になります。
こうした事実は信書やメール、LINEメッセージのやりとり、陳述書などで立証してゆくことになると考えられます。

以上

 

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